産業連関表を用いた竹富町の経済構造分析について

  1. 産業連関表を用いた竹富町の経済構造分析について

平成28年竹富町産業連関表からみる町の経済構造

生産額と粗付加価値額
 竹富町の生産額は総額315億円、粗付加価値額は165億円となっている。生産額において各産業の占める割合は、第1次産業が10.1%、第2次産業が22.2%、第3次産業:67.7%となっている。平成27年沖縄県産業連関表によれば、県内の各産業の生産額の比率は、第1次産業1.9%、第2次産業19.8%、第3次産業78.1%となっており、相対的に竹富町では第1・2次産業の生産額が大きくなっている。第1次産業においてはさとうきびや畜産、第2次産業においては、建築・土木の生産額が大きいことが要因と考えられる。一方で、粗付加価値額においては第1次産業が5.0%、第2次産業が15.0%、第3次産業が80.0%となっており、町内の主要産業である観光業を中心とした第3次産業が、町内の粗付加価値の8割を生み出していることが分かる。

図表1:平成28年竹富町産業連関表 取引基本表(3部門)

※44部門表、105部門表についてはHP非公表としています。

図表2:生産額


図表3:粗付加価値額


輸移出入の状況
 竹富町は域外からの調達が多く、全産業合計では移輸出額が177億円、移輸入額が224億円であり、差し引きの域際収支額は-47億円と移入超過となっている。産業別では、「農業」や運輸・郵便、対個人サービス、宿泊・飲食業、ガイド業といった「観光関連産業」の域際収支がプラス(=外貨を稼ぐ産業)となっている。一方で、双方と関わりの強い、食料品製造業は大きくマイナスとなっており、「農産物の加工」や「食料品の調達」を域外に頼る構造となっており、稼いだ外貨が漏出していると言える。

図表4:移輸入額・移輸出額    


図表5:域際収支額


竹富町の産業別収支の分類と外貨を稼ぐ産業
 図表6は105部門表をもとに、各産業の移輸出率と移輸入率を組み合わせて産業を類型化したものである。各象限の産業はそれぞれ以下のような特徴を有する。4に入る産業が一般に外貨を獲得する産業であるが、竹富町では限られている(図表6中では観光関連産業はオレンジ色で示している。)。
1    移輸入依存型産業
域外からの原材料等の移輸入が多い産業
2    域際交流型産業
通常、域外の親会社や取引先からの移輸入品を加工して再び移輸出する産業。雇用確保などには効果がある。竹富町では、域内の需要を供給できる事業者が限られていることから、多くの産業がこの分類に入っている。
3    域内自給型産業
域内の内需型産業で、域内で完結できる業務が多い。なお、この域内自給型産業は域内の人口(需要)が減少すると縮減する。
4    移輸出型産業
域内で生産されたモノやサービスを域外に販売する力が強い産業で外貨獲得産業が多い。

図表6:竹富町105部門 移輸出率・移輸入率

 

このページは自然観光課が担当しています。

〒907-8503 沖縄県石垣市美崎町11番地1
Tel:0980-83-1306   Fax:0980-82-6199
E-mail:sizenkanko@town.taketomi.okinawa.jp

ページのトップへ